インタビュー / 株式会社JCNT

佐藤敬夫×山本準 対談 真摯につたえる、だからつたわる

「自分に与えられた使命」

「佐藤先生、本日は貴重なお時間を取ってくださりありがとうございます。どうぞ宜しくお願い申し上げます」

「こちらこそ、宜しくお願い致します」

「佐藤先生は長年政財界でご活躍してこられて、多くの方に影響を与えてこられたことと思います。私は経営者としてまだまだ若輩者ですので、佐藤先生の著書「佐藤敬夫流?孤立したこともあるでも孤独ではなかった?」と「風雪に訊く」を読ませていただき感銘を受けました。
政治家としてたとえ選挙で破れても、再び立ち上がり前へ前へと進んで行かれるそのお姿に勇気と情熱をもらいました」

「そう言ってもらえると嬉しいです。ありがとう。
私は秋田に生まれ、上京して東京の大学で学び、その後日本青年会議所の会頭をさせていただき、政界に進みました。
その中で幾度も修羅場を経験しましたし、また乗り越えられないのではないかと思えるほどの大きな壁にも突き当たることも多々あったんだけどね。
しかし、その都度自分に与えられた使命と信念、そして周りの大勢の人たちに支えられてハードルを乗り越えることが出来てきたんですよ」

「自分に与えられた使命と信念ですか。とても深いお言葉ですね。
私は高校を卒業して、すぐにニューヨークに留学したのですが、そこでの生活が楽しくって・・・。
青春を謳歌しながら帰国しいくつかの職に就いたのち、友人と起業したんです。
いま振り返ると、やはり会社経営ですからたいへんな時期もありましたが、たくさんの夢やあたたかい友人たちに支えられて20代を駆け抜けてきたといった感で、佐藤先生の著書を読み、お話しを伺うまでは「自分に与えられた使命」にまでは思いも至りませんでした」

「いやいや、若いときには大いに楽しみ、大いに羽ばたけばいいんですよ。
しかし、自分が「この方向に進みたい」と願い、おのずと動き出したときに、その思いに賛同してくれる人たちが集まってくる。
そうなってくると大事な人たちのためにも「自分に与えられた使命」について深く考えるようになるんだよね。
そうやってリーダーとは形作られていくんですよ」

「なるほど。私もかけがえのない友人がいて、大事なスタッフとその家族がいて、さらにクライアント様や取引先、ビジネスパートナーがいるんです。
自分に関わってくださっている方々のことを思うと使命感や信念といったポリシーが行動規範になってくるなと痛感させられます」

「そうだよね。誰かに対して責任を持つ、いわばその人の人生を背負うということが出来るのが真のリーダーなんだよね」

「佐藤先生の生き様に触れるとき、本当にそう思いますし、その生き方に憧れます」

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「リーダーが持つべき資質」

「僕は常々思っていることがあって、若い経営者や若い政治家といったフレッシュなリーダーたちはチャーミングであってほしいなと。
人間としての魅力に溢れているからこそ、人はついてくるし、たくさんの人たちを牽引できるんだと思うんだよ」

「確かにそう思います。当社は海外に出張される方や海外旅行に出かけられる方に現地の携帯電話を格安でレンタルするビジネスを展開しているため、テクニカルな知識や世界各国の最新の情報に敏感でないといけないんです。
しかし、私は経営者としてそういった知識や情報だけでなく、人としての生き方や考え方も積極的に学ぶようにしています。
そして、佐藤先生のようにチャーミングな年齢の重ね方をしていきたいなと思っています」

「そこまで持ち上がられると照れくさいよねぇ(笑)
でも、まさにそうなんだよね。
連合艦隊司令長官だった山本五十六の言葉にある「やってみせて、言って聞かせて、やらせてみて、 ほめてやらねば人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」ということなんだと思います」

「山本五十六の映画は昨年末に公開されて私も観ましたが、時代の大きなうねりのなかで様々なプレッシャーを受けながら、日本の未来を見据えて最前線に立ち続けた、まさに侍でした。
その偉大な人物が「話し合い、耳を傾けないと人は育たず。」とおっしゃっておられるんですね。非常に参考になります」

「そのとおりで、いつでも話し合わないとね。
僕も政治家として国会対策委員長や運輸政務次官を務める中で、親しい人たちはもちろんのこと、時には対立している相手とも向かい合い、じっくりと話し合って、お互いに納得するまでコミュニケーションを取るというスタイルは大事にしていました」

「リーダーという立場の人間は、コミュニケーション能力が重要ですね。
人と向き合って、話し合って大きなプロジェクトを完遂していくということなんですね」

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「お客様とのコミュニケーションから得るもの」

「山本君の手がけているビジネスはまさにコミュニケーションを主軸にしているんだよね」

「そうなんです。
数多ある携帯電話のレンタル屋さんではなく、「コミュニケーションサポート企業」というコンセプトで世の中にお役に立てるようなビジネスができればと思っています。
私たちのクライアント様は商社や海外に工場を持っておられる大手企業様、さらに官公庁といったビジネスパーソンが多いんです。
そこで、海外の辺鄙な場所に行っても携帯電話で通話できるようにしてほしい、といったロケーションに関するご要望をいただいています。
また、官公庁の皆様には日本国の代表として海外で折衝し、その情報を明確に本国に伝えたいといったクオリティーに関するご要望をいただいています」

「なるほど。いつでも・どこでも・高品質でということだね」

「その通りです。
さらに、いつでも・どこでも・高品質でといった三拍子そろったサービスに加えて、最近はコスト削減もしたいという総務の皆様からの「コストパフォーマンス」に関するご要望も含めて四拍子そろったメニューを展開しています」

「まさに、サービス業のセオリーである“Customer is Right”?お客様が正しい=お客様が答えを持っているということなんだね」

「はい。クライアント様と密接にコミュニケーションを取り、いただくご要望ひとつひとつに真摯に耳を傾け、全力で応えることが当社の成長のカギだと信じて、絶えず改革と変化を楽しんでいます」

「素晴らしい姿勢だね。
日本には100年以上続く会社が2万2,000社以上あり、この数は世界一なんだけどこれらの長寿企業のほとんどが変化を恐れず、いつの時代も果敢に改革をしているんですよ」

「そうなんですか。
当社もダーウィンの進化論にあるように、「強いものが生き残るわけでもなく、賢いものが生き残るわけでもない。変化に最も対応できるものが生き残る」との真里を念頭において、ビジネスプランを作っています」

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「マクロな視点で物事をとらえる」

「佐藤先生は現在、日本経営士会の会長というお立場でご活躍ですが、どんなビジョンをお持ちなんですか」

「日本経営士会は中小企業を強めるため、60年前に通産省の呼びかけで作られた組織なんだけど、ここに所属する経営コンサルタントの先生方も段々とシニア層になってきてね。
そこで、若く有能な経営コンサルタントはもちろん、ビジネスの最前線で戦っていて実践的なノウハウを持っている経営者の皆さんにもぜひ参画してもらって、もう一度日本が強い経済力を持つことが出来るように側面的に支援していきたいと考えて活動しています。
そして、革新的にビジネスに取り組んでいる企業を評価する「ビジネス・イノベーションアワード」を創設して2年前から表彰式を行っています」

「私も経営士として経営士会には参画させていただいていますが、この「ビジネス・イノベーションアワード」は自分自身が革新的な経営判断をする際の指針とすることができ、とても励みとなりますね」

「そうでしょ。
従業員の皆さんは自分自身に割り当てられた職務の範囲内で物事をとらえ、ミクロな視点で見ているわけですが、経営者は「ひと・もの・かね・情報・環境」といった5つの経営資源を最大限に活かし、企業の利益を最大化するためにマクロな視点で物事を見ている。
いわば今日や明日のことではなく、1年後、3年後、5年後といった未来を見据えているんだよね。
だから、従業員からすると経営者は先が見えすぎて先走っているように思えることがあり、なかなか従業員からのコンセンサスを得られない時があるんだけど、そんなときにも革新的に組織を動かしていくためには、経営者の背中を押してあげることが出来るような、勇気やモチベーションをあげる「何か」が作りたいと思っていたところ、このアワードのアイディアがカタチとなり、とても嬉しく思っています」

「私もいつの日かビジネス・イノベーションアワードで表彰していただけるよう大きなことに果敢に挑戦していきたいと思います」

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「コミュニケーションの最終形はFace to Face」

「山本君はどんなビジョンを持って経営をしているの」

「起業する前には大企業に勤めていて海外出張が多かったこともあり、グローバリズムの流れを肌で感じてきました。
また、当社の取締役が上海市の元委書記の孫ということもあり、上海のエグゼクティブな方々とお仕事をさせていただくチャンスに恵まれています。
そこで、日本だけでなく海外でもビジネス展開をしていこうと意欲的に活動しています。
そして、世界の大きなマーケットの中でも戦える組織を創り上げていくことが当社に関わってくださっているすべての方の未来につながると信じています」

「じゃ、必然的に外国人ともコミュニケーションを取る必要があるよね」

「そうなんです。英語でのコミュニケーションは問題ないのですが、これからは北京語や広東語も学ばないといけないなと思っています」

「それはたいへんだよね。それに海外とのビジネスをするうえで物理的な距離はハードルになるでしょ」

「そうですね。遠くはなれた場所に住む、生活習慣も価値観も宗教も異なる人たちと親しくビジネスをする訳ですから、たくさんのハードルはあるんですが、でもどんな相手であってもリスペクトして、同じ目線で、感情移入しつつアプローチすると距離感は縮まりますね」

「なるほど。若い経営者で成功していると、自信過剰や尊大になりがちなのに山本君は素晴らしいね」

「いえいえ、まだまだです。
ただ、日本でも海外でもコミュニケーションを取る上で心がけているのは、電話やメールでのコミュニケーションも取りつつも、最終的にはFace to Faceだなと思っています」

「本当だね。やっぱり会って、顔を見て、心を通わせて話をする。だからこそ、信頼や信用が深まっていくんだよね」

「携帯レンタルを事業ドメインとしているのに、なんだか矛盾しているような感じはあるのですが(笑)」

「いやいや、携帯レンタルをビジネスにしているからこそ、Face to Faceの価値を認識できているんだろうね」

「そうですね。
世界がボーダーレスになり、経済が良くも悪くも連携し合ういまの流れの中で、様々な問題解決の糸口はやはり密なコミュニケーションだと感じています」

「山本君のような革新的で情熱に溢れた若いリーダーがもっと増えていくと、これらかの世界は明るいね。引き続きエールを贈っていますので、大きなステージで励んでくださいね」

「激励のお言葉、誠にありがとうございます。
今後も佐藤先生のお知恵を借りつつ、邁進していきたいと思います。
本日はありがとうございました」

飯森範親×山本準 対談 情報をつたえる、感動がつたわる
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